………が、違った。 病院の駐車場について、助手席のドアを開ける。 「降りて。」 「行かないに決まってんじゃん」 とここでも全力拒否。 「……ここまで来といて。」 「来たくないって言った」 ……口が達者だ。 腕を引いて降ろそうとしても、イヤ、と泣き出す。 じゃあ抱えて、と思い腕を回そうとすると腕を阻止され。 ……長年季蛍とつき合ってきたが、これほど拒否したことはあったか? 「行くよ!!もう。」 腕時計を見つめ、季蛍の腕を引っ張る。 「嫌ぁだ!!!」 「……季蛍!!」 「行かないの!!」