「泣いたって無駄。」 「いやッ!!行かない行かない、行かない!!」 腕の中で暴れる季蛍。 「季蛍?……暴れないで。」 玄関で季蛍を降ろして、部屋に戻ろうとする季蛍の腕を掴む。 「靴履いて。」 「履かない。」 「病院行くんだから。……高島が待ってんの。」 「行かない」 ……………。