「…じゃあ熱計っちゃって」 「寝る…。病院になんか行かないもん」 「季蛍。ほら、服開けるよ」 「やだ」 そんな季蛍の襟元から手を入れて体温計を挟む。 掛け布団に抱きついていたら服の前すら開けらんないから。 「…抜くな。ちゃんと鳴るまで待ってろ」 「……行かないから」