「行かないなんて選択肢はないよ。季蛍。」








「…絶対行かない」









「高島に予約取っとこうかな…」









と私の言葉を一切無視して言う蒼。








枕から顔を上げて、蒼の袖を掴み、









「……行かない。」








と言えば、携帯を見つめながら蒼が









「行かないと治んない」









と言われてもう言う言葉が見つからない。










「……蒼がなんと言おうと私行かないもん。」









拗ねたように布団の中に潜る。









「俺は季蛍がなんと言おうと連れて行くからな」









と言われて、結局何も言い返せない。