「…もっと口開けて」 「……」 さっきまであれほど欲しがっていた薬も、いざとなれば飲むのを体が嫌がる。 「季蛍…………。そんな潤んだ目で見上げてもダメ」 「………」 「もっと口開けろ」 「……」 首を振るけど蒼は手に持ったペットボトルを近づけるだけ。 「もっと」 「…」 「もっと」