ノソノソとナースステーションに顔を出すと、立って資料を捲りながら、首を傾げる蒼がいた。 ゆっくり近づいて、口を開く。 「……ねぇ」 「………」 振り向いた蒼が、私を見てからまた資料に視線を戻す。 「………ねぇ。あのさ」 ……熱があるのに出勤してるから、若干不機嫌の蒼。 「……薬が欲しいんだけど」