「その期間はどのくらいですか?」

「4、5日です。意識不明が長引くと他の障害が発生します。脳波を見て適切な時期を判断します」

「わかりました……」

「その前にご連絡いたします」

「先生、お願いがあるのですが、今回の連続自殺事件はどうも、心理学の知識ないと解明できない部分が多々あります。よろしければ、捜査の協力をして頂けないでしょうか?」

「私も、由香ちゃんの症状を始めてみました。どのようにして、少女を自殺に追いやったか興味があります。いいですよ、時間の許す限り捜査に協力しましょう」

石井は少し微笑んだ。磯山は、微笑みを返さなく毅然としている。

「ありがとう、ございます。先生の携帯電話を教えてもらえないでしょうか?」

女医は用意していたのかポケットから名刺を石井に渡した。

「携帯電話もメアドも書いています」

石井は、それを受け取り軽く頭を下げて、ナースセンターを出た。

石井の心に何かが点灯した。