アバター

「詳細は明日、母親に聞いてください」

「由香さんの警護はいりませんか?」

この医師に何を聞いても無駄と判断した石井が話を変えた。

「目が醒めて、暴れたら困ります。お願いします」

「二名、残ります」

「それはどうも。この部屋を自由に使ってください。それでは私は……」
医師は部屋を出た。

小林が「残るって?」

「俺達、二人しかいないだろう」

 小林が渋い顔をした。

「桜田さんたちは、今日は何も進展がありませんのでお帰りになって下さい」

「そうですか。それでは……」

 桜田と桃井が部屋を出た。
 時計は1時を指していた。