アバター

全身血だらけの渋谷が部屋に入るや小川隊長が「大丈夫か!どこをやられた!」
鬼の形相で怒鳴る。

「作業室に室長と機動隊員が喉を切られて死んでました。血に足をとられ転びました。その時の血です」

「まずいなぁ。お前が殺したとしか見えないぞ。何で作業室に入った?」
隊長が頭を抱えた。

「少し開いていたので開けたのです」
北条が援護した。

「サイバー室は、どうだった?」
石井が聞いた。

「先程と変わりがなく全員、慌ただしくキーボードを打ってました。通路も部屋も異常ありませんでした」


磯山が椅子から立ち上がった。
「完璧にこちらの心理を分析して、あなた達は操られているのです。もう完璧に殺人者になりましたね。殴って蹴って縛って最後に刺してですか。相手は心理学の天才です。占い師の様にあなた達の行動がはっきりと見えているのです。このままでは死ぬまで利用されるでしょう。これからの作戦は私が立てます」