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「先生、お話できますでしょうか?」

「ええ、大丈夫です」
磯山が、生き返った。キリット目を見開き、石井を見た。

石井部隊は、警察庁に向かった。
対戦車砲にとって、的の大きな指令車の方が危険だ。石井と磯山はパトカーに乗っている。

パトカーの中で石井は自分の考えを長々と磯山に言った。

磯山は気丈な犯罪心理学者に戻っていた。磯山が意見を言い出した。
「犯人は、目的があります。それも大きな野望があります。そして非常に頭がいい。私達を怖がって狙っている?そんな事はありません。殺すならすぐに殺されていたでしょう。ぎりぎりで私達を死の渕まで追い込み、警察を大混乱に陥れているだけです。犯人の目的は警察を大混乱にするのが目的です。現実に警察は私と石井さんのように混乱しています。大混乱すると犯人にプラスになる事があると言うことです。こちらは混乱して動き回ってはだめです。犯人の犯行をじっと見るのです。そうすると犯人が誰か見えてくるかもしれません」

「斎藤仁美は何だったんでしょう?」