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新橋署が見えてきた。石井部隊は駐車場に入った。一台のパトカーを守るようにパトカーが多数並んでいる。

石井が指令車から飛び降りる。警護のＳＡＴ隊員２名が後ろを守りながら追従する。石井の手には防弾ヘルメットと防弾ベストを持っている。

機動隊員に守られたパトカーに乗り込む。

中には磯山が下を向いて、落ち込んでいる。

「磯山先生。大丈夫ですか？」
石井が優しく声を掛ける。

「何とか」
磯山が顔を上げる。涙で化粧が剥がれ落ちている。

「ねんのため、これをつけて下さい」
防弾ヘルメットと防弾ベストを手渡した。

「これまでつけないと危ないのですか？」

「そうです。犯人はどんな事でもやってきます」

磯山は、渋々、装着した。

石井が磯山の横に座った。