アバター

石井部隊はディスカウントストアーの手前に駐車した。

坂野刑事と渋谷隊員を残して、車外に出た。

小川隊長は誘導班、石井は容疑者確保をすることになった。

「全員、無線はいいか?」

「はい!」

「出動!」

石井が短距離ハンディ無線機で、
「こちら石井。松尾どうぞ」

《こちら松尾。どうぞ》

「今から、作戦開始する。我々が店内にはいり次第、すぐに客の誘導をすること。容疑者はどこにいるか?」

《入り口から右四つ目の奥の通路にいる。赤いブラウス。黒の大きなバック》

「了解」


石井とSAT隊員三名は正面入り口から入った。小川隊長と三名の隊員は右の入り口から入った。


松尾が通路の入り口で頷いて通路を指差した。
客が完全武装の隊員を見て立ち止まり目を丸くしている。
秋葉原署の刑事が、客に外に出るよう激しく手招きしている。