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「しまった!」

石井はコンビニに逃げ込んだ。

タクシーはコンビニの分厚いガラスをぶち破り、棚をなぎ倒して、石井に突進して来る!
石井はレジカウンターを飛び越えコンビニの裏に逃げた。
従業員は何が起きたの分からずレジに立ちすくんでいる。
石井は通用口から裏通りに逃げ、全力でコンビニから離れた。

石井は走る!走る!
足がもつれだした。

石井は力尽き、ゼイゼイ言いながら。
道路にしゃがんだ。

「もうだめだ。どうすればいい……」

石井は途方にくれていた。警察庁はぼろぼろだし。
自分は犯人にターゲットされている。携帯を使えば、すぐに犯人が襲ってくる。
頼りは、中渕と数人のサイバー犯罪対策室のメンバーしかいない。
周りの様子を見ながら、石井は歩き出した。磯山に迎えは行ったはずだ。警察庁も立て直しているはずだ。携帯は、もう使えない。石井は警察庁に帰ることに決めた。隠れても結局攻撃される。サイバー犯罪対策室を立て直して、犯人に逆襲をかけるしかない。磯山も協力してくれるはずだ。