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《長官名で全国の警察に、緊急通達を出しました。山辺はトイレで隠れて携帯を使ったと思われます。携帯はトイレの中に沈んでいました。主任早く帰ってきてください》
中渕は泣きそうな声で言う。

「重要人物を迎えに行ってくれ」

《私が?》

「お前はそこを離れるな!防弾ベストを着けた4人の刑事に迎えに行かせろ。そして、その人を警察庁内で保護しろ。名前は磯山医師。住所は……」
石井は電話を切った。

もう、この携帯も使えない。何て携帯が無いと不便なんだ。十数年前は携帯が無いでも何も支障なく生活をしていた。今は携帯がないとまともに生活が出来ない。世の中が狂っている。それに犯人は目をつけたのか。

「車を停めてください」

石井はコンビニを見つけた。

「ここですか?」

「はい」