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石井は磯山に電話した。

「はい。磯山です」

誰かから電話の来るのを待っていたようだ。

磯山はまだ生きている。石井は声を聞いて安心した。

「こんばんは、石井です。私も襲われました。今の状況お分かりでしょうか?」

犯人は間違いなくこの会話を聞いている。
石井は慎重に話した。

「はい」

磯山も状況を把握して慎重に話している。

「警察庁の警官が、お迎えに行きます」

「どちらに」

「自宅です」

「誰かいますか?」

「はい。知り合いの男性が」

磯山が嘘を言ったことを石井は分かっていた。