帰り道。
まりな:「そういえば職体どこにするの?」
あゆな:「今のとこ保育園にするーっ」
まりな:「いいじゃん!
てか、本気で保育士なりなよ。
岸谷くん、プロいかずに
進学するかもだってさっ
しかも保育士なりたいらしいよ」
あゆな:「やばい、将来の夢が一緒…♡」
まりな:「もしなったら、出会えるかもよ?」
あゆな:「いや、日本は広いぜよ」
まりな:「んなこと言わずに保育士なりな笑」
あゆな:「ふふふっ うん!がんばる!」
私は本気で保育士を目指した。
そして、なんとか保育士免許を手にした。
あれから7年が経っていた。
まさかこんなふうに運命が来るなんて
誰も知りもしないことだった。
あゆな:「今日からここで働かせて
いただく藤宮あゆなです!
最初は使えないと思いますが
一生懸命がんばりますので
よろしくおねがいします!」
保育士一同:「よろしくねーっ」
園長:「じゃあ端っこの人から
自己紹介してもらっていくね」
あゆな:「はい!」
と、軽く返事をしながら
私はある人に心惹かれていた。
優しそうな顔つきに、
ガッチリとした体格。
はっ、岸谷くんにそっくり、
まさかあの人って、岸谷くん?!
んなわけないっか笑
そんな運命、あるわけ無い。
気づいた頃には自己紹介はほとんど進み、
最後の一人しか残っていなかった。
園長:「では最後の人!」
気になる人:「岸谷潤です!
野球をしてました!
わからないことがあったら
何でも聞いてね!
よろしくっ!」
えっ、うそ。
うそだ。そんなの。絶対会えないはず。
夢だよ、こんなの、現実じゃない。
でも、
間違いなく、潤くん本人のようだ。
あゆな:「よろしくおねがいしますっ」
その日は気分るんるんで帰宅した。