その声で呼ばないで







「甘党のトキにはわかんないと思うけど?」


「うるさいな。甘党でもいいだろ、別に」



そう言って拗ねる永希がなんだか可愛らしくて、微笑をこぼす。


今日は少し幼い、かな。


いつもはもう少しクールな感じなんだけれど。



「それにしても意外だよねー」


「なにが」


「トキが甘党なこと」


「あー、その話題やめろ。不愉快」


「はいはい」


初めて知ったときは本気で驚いた。