清青は傍観を貫こうとしていた。此処は氷魚の心の内で、今見えているのは氷魚の記憶。何か手を出して変わるものでもないし、変えようという意思もなかった。
だが、眼前の氷魚に何か言葉をかけてやりたかった。或いは、腕に抱いてやりたい衝動に駆られる。
それほど、氷魚の表情は暗かった。
「騙していらっしゃったのね……」
それは意思のある言葉だった。呟きのような言葉ではなく、相手のある発言。
「氷魚」「氷魚様」
ふたりはようやく氷魚の存在に気付いた。
「姉様は、掟を破り、汪魚様と通じ、私を騙し、そして私のことを馬鹿にして、嘲笑っていらっしゃる」
「氷魚、」
氷湟はうすものを纏って氷魚へ寄る。伸ばした手を、氷魚ははね退けた。
「嫌い! 掟を破る方は怪魚に喰われてしまえば良いのだわ! 姉様なんて大嫌い!」
声を荒げ、髪を振り乱し、氷魚は暴れるように去る。また、辺りは闇になる。
だが、眼前の氷魚に何か言葉をかけてやりたかった。或いは、腕に抱いてやりたい衝動に駆られる。
それほど、氷魚の表情は暗かった。
「騙していらっしゃったのね……」
それは意思のある言葉だった。呟きのような言葉ではなく、相手のある発言。
「氷魚」「氷魚様」
ふたりはようやく氷魚の存在に気付いた。
「姉様は、掟を破り、汪魚様と通じ、私を騙し、そして私のことを馬鹿にして、嘲笑っていらっしゃる」
「氷魚、」
氷湟はうすものを纏って氷魚へ寄る。伸ばした手を、氷魚ははね退けた。
「嫌い! 掟を破る方は怪魚に喰われてしまえば良いのだわ! 姉様なんて大嫌い!」
声を荒げ、髪を振り乱し、氷魚は暴れるように去る。また、辺りは闇になる。



