初恋は雪に包まれて



……ち、ちんちくりん!

あの夕ちゃんでさえ、"健康的な体型"とオブラードに包んだ言い方をしてくれたのに、まさかそんなストレートな言葉をかけられるとは。

でも確かに身長も平均的なもので、手足も長くなく、そして特別細いわけでもない。

この時代、モデルだけでなく、普通の女の子ですら背の高いスラッとした子が増えている中、彼女に言わせてみたらその言葉の通り"ちんちくりん"なのだろう。


楓ちゃんは今も私に厳しい視線を送っている。

そして、続ける。

「私、諦めるつもりありませんから。」

「か、楓ちゃん、」

「私の方が、淳ちゃんのこと想ってるんだから。」


あと、気安く呼ばないで下さいね。

そう付け加えるように言うと、彼女は財布の中から五百円玉を取り出す。

それを私が使っているマグカップの側に置くと、荷物を手にし席を後にした。


一応、私の方が歳上だからとまとめてお会計をしたのだけれど、もしかしたらそれも気に入らなかったのだろうか。


……あぁ、どうしたらいいのだろう。

五百円玉を指で撫でながら、そんなことを思った。