からあげ弁当、と書かれた平たい形のお弁当に、おにぎりが二つ。それと。
「ふふ、チーズケーキ?」
丸っこい形をした手のひらサイズのそれは、からあげ弁当の上に二つ転がっていた。
パッケージには、丸い文字でふわふわスフレチーズケーキと書いてある。
なんとなく甘いものは苦手そうなイメージだったけど、彼がこんなものを好むとは知らなかった。
「小山、ちょっと馬鹿にしてるだろ。」
「ふふ、してないよ。ちょっとイメージと違っただけなの。」
「顔がニヤけてるけどな。」
だって、イメージと違いすぎる。
懲りもせずクスクスと笑うのをやめられないでいると、彼は拗ねたように言う。
「一つやろうかと思ったけど、やめた。」
「えっ、私チーズケーキ大好きなの。」
いや俺が二つ食べる、と意地悪そうに話す彼。
……んー、こんなことなら頑張って笑いを堪えるべきだった。
そんなことを考えながら、横断歩道へと向かうところだった。青信号が点滅し、すぐに赤に変わったため、一旦足を止める。

