初恋は雪に包まれて



「と、とにかく、頑張ります……。」

だんだん小さくなる声に、夕ちゃんは苦笑いする。

けれどすぐにいつもの笑顔になり、頑張りなさい、と続けた。


……さてどうなるか。まだわからないけど。
とにかく前進あるのみだ。


そんなことを思いながら、オムライスを口に運んだ。









「んー、食べすぎた。」

カフェからの帰り道。やっぱりあそこは美味しいね、なんて会話をしながら、クリニックへ戻る。


「ん?あれ、伊東くんじゃない?」

そこで声をあげたのは夕ちゃんだった。


「えっ。」

「ほら、あそこ。」

彼女が指差す先。道路を挟んだ向こう側にはコンビニが一軒ある。そのコンビニのドアの前に立っていたのは、お昼ご飯を買ったのであろう、袋を下げた伊東くんだった。


「ほ、ほんとだ。」

「なんてタイミング。」

彼はどうやら誰かを待っているらしい。


しばらく彼を見つめる私を、夕ちゃんがニヤリと笑ったのがわかった。