「えっと、だから……」
私が更に口を開こうとしたと同時に、伊東が動きだした。
これまで人二人分の距離で離れていた体が一気に接近する。
間近で見る彼は背が高い。
詳しい数字を聞いたことはないけれど、私のお父さんと同じくらいの高さから見下ろすから、きっと180cm以上あるのだろう。
いつもはそんなこと気にも留めてないけれど、伊東くんって結構大きいんだ……。
そんな呑気なことを考えながら、彼の顔を見つめる。こうして近くで見てみると、彼は整った顔をしている。
すると彼は、また少し苛立ったように眉間に皺を寄せた。かと思ったら、
「小山は危機感が無さすぎる。」
「いひゃい、いとーくん……」
「本気でDVD見て、はいサヨウナラってなるとでも思ってるわけ?」

