全く説明になっていないことは自分でもわかる。
だけど、いいの。理由はわからないけど、小さな頃からの夢なんだもん。
自分自信にそう言い聞かせたところで、あっ、と気付く。
「そういえば、伊東くんってゴールデンレトリバーに似てるね。」
「は?」
伊東くんはアーモンド型の目を見開く。その瞳には、コイツは何を言っているんだという思いが現れていた。
でもだってほら、大きくておおらかで優しい。ね、似てるでしょ?
そんな意味を込めて彼を見上げると、彼は少しだけ眉間に皺を寄せた。
「似てないだろ。」
「そうかな、似てるけどなぁ……。」
彼をわんちゃんに例えるなんて怒られちゃうかな。
やり取りをしながら、そんなことを考える。とぼとぼと歩きながら少しだけ前を歩く彼の後を追うと、彼が口を開いた。
「……それは誉め言葉?」
私を振り返りながら、そう問いかけた。
誉め言葉。うん、私にとってこれは……、
「……誉め言葉、です。」

