初恋は雪に包まれて



一階から三階まで吹き抜けになっているこの場所は、どことなく潮の香りがする。

縦長で、空豆のように少しだけ湾曲したように作られたこの建物は、目を凝らしてみても端を見つけることはできない。


……すごい、なんだかわくわくしてきた。

初めてデパートに連れてきてもらったような、そんな感覚に少し似ている。


「とりあえずチケットだけ先に買っておくか。」

そう言った彼は、さも当たり前のように私の左手を包んだ。



……気づいたことがある。

彼はスキンシップが多い。


ごく自然な流れで、でも突然、触れられる。

手をつないだり、髪に触れたり。そういった行動にきっと深い意味などなくて。


だけど、その度に私の心臓は跳び跳ねるのだ。


繋がれた左手をちらりと見る。私の手より一周りも二周りも大きいその手は私の手をすっぽりと包んでいる。

……温かいなぁ。

そういえば。少し前、酒に酔った上司に無理やり手を握られた時に、不快感を感じたのを思い出す。


なのに、今は。