……泣いたり、泣き止んだり、忙しいなぁ。
そんなことを、ぼうっとする頭で考える。
胸の前で硬く握っていた両手は、いつのまにか彼の服をすがるように掴んでいた。
無意識のうちにそうしてしまったようだ。
それに気付いたのは、彼が体を離そうとした時で。
ぎゅっと彼の服を掴む自分に驚き、すぐに恥ずかしさが襲う。
対して彼は少し笑うと、今度は私のおでこに小さなキスを落としたのだった。
……この気持ちを、何と表せばいいのだろうか。
心が温かい。まるでお風呂に浸かった時のような心地よさだ。あぁ、お日様をたっぷり浴びた布団に包まれた時の気持ちにも似ている。
彼と思いが通じあったということが、未だに信じられない。
だけど、今私の心は満ちている。
きっとこれは、幸福感だ。
こんなに優しくて、温かい気持ちはきっと彼としか生まれないのだろう。

