初恋は雪に包まれて



といっても普段から毎日のように顔を合わせるわけだし、彼と話すことはもう慣れたはずだ。

でも何故か胸が騒がしい。

きっと顔が見えない分、彼がどんな格好をしているか、どんな表情をして話しているかを想像して勝手に緊張しているのだ。


「今いいか?」

電話越しに聞く彼の声は、いつまより更に低く、だけど少しだけソフトに聞こえる。

その問いに再び大丈夫だと伝えると、彼は一言、良かった、と呟いた。


「どうしたの?」

「いや、今日のこと話そうと思って。」

髪を乾かすことは諦めた。きっとこのままでも自然と乾いていくだろうし、と心のなかで呟く。

ドライヤーを棚へと戻し、麦茶を一口飲むとベッドへ腰かける。


「……楓ちゃんのこと?」

「あぁ、そう。今日はごめんな」

なんだか今日の彼は謝ってばかりだ。

「……私、謝られるようなことされてないよ。」

「いや、でもあいつの態度悪かったろ。」