例えばこの間の昼休憩だってそうだ。
職場で毎日といっていいほど顔を合わせているのに、偶然思いもよらない場所で顔を合わせる機会があるだけでとても嬉しくなる。
他愛のない話でも彼と話せばどんな話題だって楽しくなるし、彼からそっと握らされたチーズケーキは他のものより何倍も美味しく感じられた。
きっと、世界中の恋する人たちはこんな小さな出来事ひとつひとつに胸を弾ませている。
そして私もその中の一人なのだ。
いつもより長めのバスタイムを楽しんだあとは、今年に入って新調したパジャマに身を包む。
レモンイエローのそれは夕ちゃんとお揃いのもので、彼女は爽やかなブルーを選んでいた。
濡れた髪をタオルで拭きつつ、冷蔵庫から麦茶の入ったボトルを取りだし、グラスへ注ぐ。
それを飲みつつテーブルの前へ腰を下ろすと、テレビの電源を入れた。
国民的アイドルがMCをしているバラエティーや、刑事もののドラマ、いま話題の塾講師が日本のあらゆる問題について解説していたりと様々な番組が放送されているが、いまいち見たいものは無かった。

