彼とバスケと私






「美由」



監督に呼ばれて、座っているパイプイスから立ち上がり監督の隣に立つ。



「この試合、どう思う」




今の時点では私達の学校、桜丘高校が23点、相手の西壌高校が20点でウチが勝っている。



でも、バスケは2点ずつ点が入るから相手が先に2ゴール入れたら逆転されてしまう。


「今は私達が勝ってますけど、いつ逆転されてもおかしくないと思います。

こっちは体力がなくなってきて、最初のようなプレーが出来にくくなっているのに…、
西壌はそんなの全然見えません」



「やっぱりそこか。
体力の面はこれから時間を掛けてつけていく。
だが今すぐはムリだな。

………メンバーチェンジするか」