彼とバスケと私






「なんか想像できるよ」



「だろ?」



と拓と2人で笑い合う。



さっきまでキラッキラしていた翔樹が、なぜかふて腐れたように私達に向けて呟いた。




「お前らってよく2人で話して楽しそうに笑うよなー。
俺入れないしなんかわかんないけど悔しい」



「は?」


キョトンと拓と2人顔を見合わせる。



「別に入れないとかなくない?
私達普通に話してるだけだよ?」



「2人の世界出来てるみたいに見える」



「2人の世界って……。
俺らが話してる内容ってだいたい翔樹の事なのに?」



拓のその言葉を聞いて「は?」と声を漏らす翔樹。


こっちが「は?」って言いたいよね。




「翔樹の行動がおもしろくて話して笑ってるんだよ?」


バスケバカな翔樹の話をね。




「俺の話って……え、まじかよ」



「まじだから。なにヤキモチ妬いてんだよ」



「は!?ヤキモチなんて妬いてねーよ!」



翔樹顔赤くなってるし。


ふふ、可愛いー。




「あはは。赤面しちゃってるー。
そんなに拓を私に取られるのがくやしい?
まぁ長い付き合いだもんね~」




うんうん。と納得している私に聞こえてきたのは、


「「は!?」」


という2人の重なった声。