体育館へ入ると、バスケの練習着を着た人達が20人ほどいた。
来たのはいいけど、どうしたらいいんだろう。
「ねぇ」
声を掛けられてぱっとその方を見ると、
ジャージを着て茶色い髪を右耳の下で結んでいる女の先輩がいた。
「君、もしかして男バスのマネージャー希望の子?」
「あ、はい!」
そう答えると先輩はすごく嬉しそうな顔をして、
私の手を掴んで歩き出した。
「皆ー!マネージャー希望の子来たよ!」
そう先輩が答えると、
「お、まじ!?」
とゾロゾロとさっき見ていた20人ぐらいの人がやってきた。
「後ろの奴らもバスケ部希望か?」
と背の高い人が私の後ろに視線を向けて問いかける。
振り返ると、8人の男子がいた。
気づかなかった……。

