「もしかして、美由と翔樹って付き合ってたりする?」
翔樹の手が外れて、私が周りを見れるようになった瞬間に聞こえてきた美咲先輩の爆弾発言。
私と翔樹が付き合ってる?
え、なんでそうなるの…?
「あれ、違った?
なんかすっごく仲良いし、そういう関係なのかなって思ったんだけど……」
「違いますよ!
私と翔樹は昨日初めて知り合ったばっかりだし、ただの友達ですよ?
ねえ、翔樹」
「そうっすよ!ま、これからはわかりませんけど?」
「え?」
“これからはわかりませんけど“!?
意味わかんない!また爆弾発言!
「な、なんでそんなこと言うの!?
誤解されちゃったらどうするのよ!」
「その時はその時じゃね」
「なに言って「別に美由となら嫌じゃない」
「え…?」
何言ってんの、翔樹…?
ザワザワしていた周りも、唖然としてこっちを見つめている。
「美由となら、誤解されるのも嫌じゃないんだって」
私と誤解されるのが嫌じゃない?
え、なんでよ?
なんで、そんな優しい笑みでそんなこと言ってるの?
「えーと…、時間も時間だし、今日はとりあえず帰ろうか」
しばらく沈黙が続いていたけれど、和也先輩のその言葉によって皆が帰るために動き出す。
私はまだ混乱してしまっていて、どうしたらいいのかがわからない。
………とりあえず、仕事しよう…。
マネージャー以外は部室へ行ったから、
掃除が出来るようになった。
うん、掃除しよう。掃除掃除!