「私、中学生の3年間しかバスケはしてないし、
そんないいアドバイスなんて出来ません。
でも、私が経験してきたことから、選手の長所短所が良いように伸びることが出来るなら…、
私は、それを活かして皆をサポートしたいです。
私のちょっとしたアドバイスを良いと言ってくれるなら、私はいくらでも探して言います。
私が出来ることはしたいです…!」
ただ皆を見ているだけなんて嫌。
私の言葉が選手の成長に繋がるならば、私は精一杯努力して言葉を探す。
大したことじゃなくたって、それが誰かの為になるなら……!
…………私、なんだか必死になってて気づいてなかったけど、いつの間にか部員全員が集まってきてる……。
てあれ?もしかして…今の全部聞いてた!?
聞いてないよね!?
「そんな風に思ってくれてるって……嬉しいな…」
ボソッと呟いた澄斗先輩に、「そうだよな」「こんなん聞いたら、すげーやる気でるよな」とか同意の声でザワザワとする周り。
ってことは………皆、バッチリ聞いてたってことでしょう?

