彼とバスケと私







「また赤くなってやんのー!」


と頬をつつきながら言われる。


「な!し、しょうがないでしょー!

てか近い!本当に近い!」


肩に手をまわして引き寄せられてるから、
必然的に密着してしまう訳で……。

こんな状態に慣れていない私は、もうどうしていいのかわからない。



「はーい、翔樹。そろそろ離れないと美由が死んじゃう」


渚先輩がそう言ってくれたので、私はありがとうという意味を込めて渚先輩を見つめる。


すると視線に気付いたのか、私を見てニコッと笑ってくれた。



「はーい」


と少し唇を尖らせながらも翔樹は離してくれた。




はぁー。恥ずかしかった…!


頬に手を当ててみると、やっぱりまだ熱くて。



早く熱ひけー!!!