「美由先輩みたいに、強い先輩に…人になります。
美由先輩みたいに、努力は絶対にやめません」
凛とした顔で、私を真っ直ぐに見つめて言うその子の目には、決意が見えた。
その他にも、体の都合上少ししか試合に出れない私に、絶対に1本はシュートを決めて欲しいと話していたと教えてくれた子もいた。
私がバスケを出来なくなって一緒に悔しがってくれた子もいた。
私に症状が出始めると、すぐに駆け付けてくれる子もいた。
その子達は、皆口をそろえてこう言うの。
「美由先輩が、ずっとずっと頑張ってきたのを知ってるから……誰よりも頑張っていたので、私は応援したくなるんです」
先生だって、
「お前、辛かっただろう?
1番成長してる時にああなって。
でも、それでも部活に来続けて、皆に教えたり注意したり…。
それはお前が強かったから出来たことだし、その時期に成長する奴は多かった。
それは、お前のおかげだ。
お前の強さは、今まで俺が教えた誰よりも凄い。
努力も、ずっとして来たな。
そういう姿を、後輩に、それと俺に見せ続けてくれてありがとうな」
最後の日、こう言ってくれた。

