「翔樹!!」 さっきまでドリブルで攻めていた翔樹が、足を抑えてうずくまっている。 先輩達に支えられてベンチに戻ってきた翔樹は、痛そうに顔を歪めていた。 「翔樹…………」 翔樹が抑えていたところは、昨日捻挫した足首だった。 試合前にしたテーピングを出来るだけ痛くないように丁寧に外す。 それで露になったその足は、とても酷く腫れ上がっていた。