いつも和也先輩のすぐそばで、足りないところを補ったり、常に周りを見ている澄斗先輩。
澄斗先輩は、誰かを慰めたりするのが本当に上手だと思う。
たまに荒い慰め方じゃないかなって思うような時もあるけど、後から思い出してみればその時はそれが1番良かったんだなってなることが多い。
そんな先輩がいて、暖かい仲間がいて、私はほんと幸せだね………。
ありがとう…皆。
「私の考えはこうです。
沢泉は、こっちが何かしらの手を打ってくることはわかっているはずです。
だから、そう簡単には思いつかないようなものじゃないとだめなんです。
まず、オフェンス。
オフェンスでは、攻撃の中心となる人が必要です。このままだとミスを繰り返して修正なんて出来ません。
さっき………監督と話し合って、ここで翔樹に出てもらうことになりました。
翔樹のオフェンスは周りを活かすことも自分で輝くことも出来る。
これは、翔樹が1番適任なんです。
3年生最後の大会でこれはおかしいのかもしれません。
でも、チャンスを広げるために…」
「誰も反対なんてしないよ」
和也先輩が、口を開いた。
「翔樹の実力は皆が認めてるんだ。
大丈夫だよ」
……本当にこのチームでよかった…。
こんな素敵な人が多いチームで…。

