「クラスの人の顔、まだ覚えてないの?」
「う……はい。そうです。
で、でもね!女子は覚えてるよ!男子だけだよ!」
「いや、うん、そっか」
なんか………
「……ごめんなさい」
「いや、全然いいって!謝ることじゃないし」
話していると靴箱につき、靴を履き替える。
また並んで歩き出そうとすると、
「翔樹!ってあれ?笹野さん?
2人知り合いだったの?」
2人組の男子に声を掛けられる。
「あー、同じバスケ部なんだよ」
「あ、そっかそっか」
翔樹は普通に会話してるけど、この人達だれ?
「この2人も同じクラスなんだよ」
そうコソッとした声が聞こえてきて、ぱっと顔をあげると笑顔の翔樹。
そう言われてみれば、クラスにいたような気がする。
「あー、そっか!ありがとう!」
そうコソッと、笑顔で返す。

