「別にいいんじゃねーの?」
『…え』
沈黙を破った拓真。
でも、その言葉が胸に刺さった。
「壱吏、俺よりか頭いいし。丁度いいじゃん」
拓真は決して私と目を合わさないでズケズケと言葉を言って止めない。
「俺、いちいち宿題見せなくって済むし」
『……』
そんな、嫌な顔をして言わないでよ…
今まで貸してくれたのは優しさじゃなくって…
私が言うから゛仕方がなく゛って事…??
「ちょ、拓真言い過ぎっ」
「えっ?」
千夏に言われてハッとした拓真は私を見て目を丸くした。
『な…んか、ごめんね…っ』
きっと拓真が私の顔を見て驚いたのは、私が涙を流さないように堪えてるのを見たからかな…??
『ちょっと、一人になって来るわ!』
拓真から顔を逸らして、みんなに背中を向けて言った。
これ以上いたら涙止まらないしね…
「…っ、優美!!」
拓真に名前を呼ばれても、振り向かずに教室を出て行った。
これ以上拓真に迷惑かけたくない…っ
これは、私の強がり。

