【短編】いつも側に



壱吏くんから言われた一言…



「千夏が、好きなんだ」


本当に?!って聞き返すくらいビックリした。

だってそんな感じには見えなかったから…





―ザッ




「何してんだよ、お前ら」

『拓真!!』


振り向けば、強面した拓真。

まさか…、千夏を泣かしたこと凄く怒ってる…の??



「千夏、泣いてたぞ」

『ッ!!』


思っていた通り、拓真は千夏の事で怒っていた。

そうだよね。好きな人が泣いてたら怒るもんね…



「あんまり優美を責めんなよ」

「は?」

『いち…り…くん』


私と拓真の間を割って入った壱吏くん。

二人とも無言で見つめ合う。



このままだと関係ない二人の仲が悪くなっちゃう…

悪いのは私。


私だから…っ











『ストップッ!!』

「「!!」」

『私が全部悪いの!!だから…っ』


だからこれ以上、関係無い二人が仲が悪くなるのを見たくないよっ。