花に想いを。

「あのー…」

「えっ?」

顔を上げると、海士くんがこっちを見ていた。

なんか目が合うと喋りづらいなー、海士くんって。

目力、かな?

目大きいもんね、羨ましいくらい。

「作文書くけど、先帰る?」

「はい?」

どゆこと?

ちょっと言葉足らないんじゃないの。

無口キャラも良いけどさー、意思疎通はしようよ。

通じてないのが分かったのか、海士くんは頭を掻いた。

「あ…だから、待つのが嫌だったら…

後やっとくから、帰っていいよ」

い…いいひと。

なんかもう、この1日でイイ人なのは分かったよ。

でも、そんなに甘えるのも…ねえ。

「ううん。待ってるよ」

「あ、そう」

…でのやっぱり態度は素っ気ないんだね…

会話続かないってば。

相手はそんなの気にしてなさそうだけど。

う、これはこっちだけ振りまわされてるパターン?

それはちょっとさー、どーなの。

とりあえず、普段の自分に戻ろう。

「あ、私の椅子、座っていーよ!

シャーペン貸そっか?」

笑顔で立ち、シャーペンを差し出す。

これ、これだよ私は。

復活!