部屋の中には男と少女が一人だけ居た。

「君が新しくここにやってきたNo.13 か。よろしく。まずはそこに座って話を聞くといい。もう少しで君の『保護者』が来るはずだからな。」

少女は真っ黒な目に途方もない闇だけを宿しながら、こちらを見つめた。

「ああ、そんな顔をしないで。君がここにいる理由も、これから何をすべきかも、全てその人が教えてくれるからな。」

少女の目に光は無い。男は少しだけ口角を上げると、重そうな鉄の扉を開けた。その扉はこの部屋と外の空間をはっきりと分けていた。

もう少しだから、ね?

男と入れ違いで一人の女が入った。