夏休みに入って1週間。

もうすっかり、生まれたときからこの店の店員でした、という顔で店に立っている。

麻理がメールで送ってくれたキャッチ・コピーを母に見せると、
「いいじゃない。これ、店に飾りましょう」
と、大乗り気だった。

麻理は潤一さんに相談しながら、果林堂のイメージ・アップのための詩を書いてくれた。

あたしは精一杯頑張って、かわいらしい文字でカードに書いて、ショーケースの飾りにした。