さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~

テレビから流れる、太鼓の音。歓声。
アナウンサーの叫び声。
台所からは、洗い物をする水の音。

裕太が、二階からヘッドホンを耳につけたまま降りてきて、冷蔵庫を開け麦茶を飲む。


いつもと変わらない。

でも、何かが違う。



「やれるんなら、おまえが、やれ」


その言葉を、繰り返してつぶやいた。