「何も?」

「うん。……おかしな話だけれど、僕が選んであげたいんだよ」

「?」

「僕のあげるものだけ、にしてほしいんだ」

「はい」

あたしは、正直に言うと潤一さんの言うことがよく理解できなかった。

けれども、潤一さんは、あの箱に入れるものを選んでくれると言っている! 

それはよくわかった。