さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~

「友だちのお兄さんに関しては、私は何ともいえないわ。
でも、まだ若いから、あまり思い詰める必要はないよ。
自然に、機会をつくって話せばいいじゃない。
告白して、万一ダメだったら、後がつらいわよ。
なるようになる、くらいの気持ちでいた方がいいわよ」

「ありがとうございます」

「なんだか、当たり前の答えでごめんね。でも、当たり前が、一番いいのよ」

「当たり前が、一番……」

「なんかあったら、メール、下さい。じゃ、また」


みどりさんは、メール・アドレスを書いた紙を置いて、出ていった。