さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~

あたしたちには、お弁当はない。家で作った、カレーライスを食べる。

「カレーですか。うまそうだなあ」

「よろしかったら、カレーも召し上がりませんか?」

「だって、足りなくなりますよ」

「実は、長男の分も作ったんですが、長男は友だちと出かけてしまって……このままじゃ、余ってしまいますから」

母は、二人のために、カレーライスを皿に盛って、出してあげた。

「お弁当もありますから、少なめにしています」

「ありがとうございます」

二人は美味しそうに食べた。