その日の帰り。
二人で学校近くのジャスコへ寄った。
…それで、あたしの心臓は崩壊寸前。
だって、王子が普段と性格が違い過ぎるから…
雑貨屋に入ったらあたしにネックレス着けさせて
「お前似合うじゃん」
とか言ってお買い上げだし。
ゲーセンに行けばUFOキャッチャーで
あたしの好きなキャラクターのぬいぐるみ、一発で取ってくれたり…
ったく、コイツはもー……
「ねえ」
「あ?」
「何でそんなに優しいの??」
「は?」
あたしの質問がよく分からなかったのか不思議そうな顔してあたしを見る光。
「…だってさー、前までは『お前見てるとイライラする』とか何とか酷い事平気で言ってたのにさ、いきなり優しくなっちゃうんだもん」
あたしがいじけてそう言うと光は
「あのなー…」
と呆れた顔で頭を掻いた。


