「るせーよ、何なんだよ、話って」
イライラしてると、前の教室のドアから輝が出ていくのが見えた。
…チャンス!!
一人でいるの事が滅多にないアイツ。
逃してたまるか!
「あたし…宮本君がずっと好きでぇ…」
「俺、お前に全く興味ねーから。用は済んだろ、どっか行け」
そう言い残して輝の後を追った。
今、俺の瞳に映ってるのは、アイツだけなんだ。
曲がり角を曲がると、探していた輝の姿は見えない。
…どこ行ったんだよ…?
ったく、せっかくのチャンスだったのに…
まあいい、一階の自販機で飲み物買って教室に戻るか…
そう思って階段を下りた。


