…輝がいるとはいえ。

輝の隣には友達がいるし、もし話すチャンスがあっても、

話す話題は特に無い。

大地達の誘いを断っても、結局輝と話すチャンスが無く、

一人で弁当をたいらげた。

空の弁当箱をしまっていると、教室の後ろのドアの方から

「あのー、宮本君いますか??」

と女子生徒数名の中の一人が俺を読んだ。


「面倒くせえ」

軽く舌打ちをしてそっちへ向かう。

輝のことで頭がいっぱいのときに呼び出されるとイライラする。

呼び出された方へ行くとその中の女子1人が言った。

「あのぉ、屋上に来てもらってもいいですかぁー?」

消えてもらってもいいですかぁー?

超腹立つしゃべり方。

「何の用?」

「あのっ…、あたし、光君に言いたい事があるんですけどぉっ…」

グーでパンチしてえ。

「俺、忙しいんだよね。用あるならとっとと言ってとっとと帰れ」

すると、後ろにいた女子が

「ひどい!」

と呟いた。