ふと、輝の顔が頭に浮かんだ。

アイツになら、やってもらってもいい。

いや、正しく言うとやって頂きたい。


でもコイツらの前でそんな事言ってしまったら、

絶対にアイツをマネージャーとして連れてくるだろう。

嫌われてる(?)俺のいる部活のマネージャーなんて、したくないだろうし。

ってか嫌われてんのかよ、俺。


「大地はどーなんだよ」

大地に話題をふる。

そういえば大地は頭も良く顔も良いのに彼女をつくらない。

…どうしてかは聞いた事無いけど。

「あー、俺は輝と同じクラスの…」


キーンコーンカーンコーン……


大地の言葉がストップする。

「あ、やべ、俺次体育館だ!俺先に行くわ」

大地が弁当をしまいながら体育館へと走ってった。


同じクラス…?

何言いたかったんだ、アイツは。

まあ、別にいーけど。



この時俺は

あんなことになるとは

思いもよらずに大地の話をスルーした。